Q. 上部頸椎の矯正と西洋医学や東洋医学との違いは ?
A. 上部頚椎の矯正は、自分自身の体の中で判断して自らがあたる内なる方法です。
十全治療院の施術方針の「自然修復する」ということは、自分自身の体の中で判断して自らが施術にあたる内なる現象です。
それは何かを加える方法を採らず、ただ単に上部頚椎のズレを取り除くことのみで、脳のはたらきと力により体に起きている不都合を自力で改善に向かわせる方法です。
西洋医学と東洋医学は、方法論はそれぞれ違いがありますが、施術者や医師が判断して施術するということが両者に共通してあります。
2000年ほど前の中国の文献の中に、「人を修復する働きは、どうやら脳の中央にある脳幹のあたりにあるらしい。それを『治神』と名付けて記されていた」と、1995年と記憶していますが、NHKの東洋医学の特集番組で紹介されていました。
これは東洋医学の知識に関して、上部頸椎の矯正の視点からみても共感できる点でした。カイロプラクティックの父と言われるB.J.パーマーも様々な方法を試みて、「どうやら、修復する働きはMedulla Oblongata(延髄)にあるようだ」と行き着き、実際にそのことを確認するためにX線を使って調べてみると、生体の延髄は頚椎3番目あたりまで下がっていることを発見しました。
上部頚椎に対するアジャストメントは、脳→脊髄の情報伝達を100%に回復させると同時に延髄の圧迫をとり除くことになりますから、この自己修復力の源にアプローチすることになります。
対症療法のように症状によって施術方法が変わることはありません。万病の根元にアプローチしますから、どのような体の不調を訴えられても、どのような方がいらっしゃっても、施術方法は同じです。
返還前の香港から背部の痛みを訴えて、お二人の方が別々に来られたことがあり、ご両人とも「香港中のありとあらゆるところに通ってみたが、背中の痛みがとれないので何とかして下さい」という切実な訴えでしたが、上部頚椎の矯正だけで2回の施術でお二人とも背中の痛みが消えて楽になって帰国されました。
香港のような限られた狭い土地に、ありとあらゆるものが凝縮されている場所での東洋医学でも対応が出来ない不調が存在するということを思い知り、やはり対症療法では限界があるのだと痛感いたしました。